debian 8 jessie を wifi と USB で ノートPC に
最近は、VMやクラウドを使うことが多くなって、PCに直接インストールする機会は減ってきたと思います。
久しぶりにdebianをインストールしましたが、以前とは、状況がかわっていました。
対象がノートPCのため、
- インストールメディアはUSBがいい
- wifiでインストールしたい(有線LANがない)
また、このあたりはそろそろ卒業したくなってきます。
- 全部入りのイメージファイルをダウンロードして使う
- ドライバファイル用のメディアを別に用意して抜き差しする
- とりあえずインストールして、後からwifiとかを設定する
ということで、wifi経由でさっくりとインストールできないかやってみました。
やり方
公式手順にあります。
debian を日常的に使っている方にとっては、当たり前かもしれません。
https://www.debian.org/releases/stable/amd64/ch04s03.html.ja#usb-copy-isohybrid
別の方法として、とても小さな、サイズが数メガしかない USB メモリ用に、netboot ディレクトリから mini.iso をダウンロードできます (場所については 「どこでインストールイメージを探すか」 に記載があります)。
(中略)
USB メモリに配置したハイブリッドイメージは、ストレージの領域すべてを専有するわけではありません。そのため、ファームウェアファイルやパッケージ、その他選んだファイルを保持するために、空き領域を使用するのを、検討する価値があるかもしれません。あなたが、ひとつしか USB メモリを持っていないか、ひとつのデバイスにすべて格納する必要があるときに便利です。
USB メモリに ふたつ目の FAT パーティションを作成し、パーティションをマウントしてから、ファームウェアのコピーや展開をそこに行います。以下に例を示します。
# mount /dev/sdX2 /mnt
# cd /mnt
# tar zxvf /path/to/firmware.tar.gz
# cd /
# umount /mnt
これならば、20MB程度のisoファイルを書き込んで、余った領域に、ドライバを書き込めばインストールメディアが完成します。
稼働しているLinuxが必要と書いてありますが、isoをUSBに書き込める環境があればできます。
今回は、Macで作業しましたが問題なくできました。
ちなみに、なぜドライバが必要かというと、debianでは、Non-Freeのドライバはデフォルトで入らないので自分で用意するためです。
手順
1. wifiのドライバがdebianのFreeにあるか確認する。
- インテルの内蔵LANは基本ないです
- 機種を確認して、ドライバ状況を確認
- 元々Windowsが入ってれば、デバイスマネージャで
- Unix系ならば
lspci | grep Network
で
2. debianのFreeにない場合
dpkg -i firmware-iwlwifi_20160110-1_all.deb
ls /lib/firmware
3. mini.isoを取得。
4. mini.isoの書き込み
sudo dd if=mini.iso of=/dev/diskN bs=1m
hdiutil convert -format UDRW -o debian-8.4.0-amd64-mini.img mini.iso
sudo dd if=debian-8.4.0-amd64-mini.img.dmg of=/dev/diskN bs=1m
5. ドライバのコピー
- 4で作った残りのパーティションをマウントして、ドライバをコピー。
# fdisk -l などでパーティション状況確認
mount /dev/sdX2 /mnt
cp /path/to/driver /mnt
umount /mnt
6. 作ったUSBを外す(Macはイジェクト、umountなどして)
あとは、作ったUSBを使って、インストールしたいPCを起動すれば、インストール画面に入れます。
インストール手順を進めると、ネットワーク設定のところで、Wifiネットワークを選択して、キーを入れれば繋がります。
もし、ネットワーク設定のところでドライバがないというエラーが出たら、以下でエラーを確認できます。
- 一旦「戻る」を選択してメニューに戻る
- シェルを起動
- ドライバ関連のメッセージを見る
dmesg | grep -i wifi
- 上記で必要なファイルがUSBにあるか確認する
その他インストールの時の注意点
- ネットワークから随時ダウンロードしながらなので、安定したところからダウンロードしたいです。拡張パッケージの接続先は、riken様のサイトがおすすめです。
- USBベースだとインストール先のパーティションがどうしてもわかりにくくなります。Windowsとデュアルブートにしたいなどの時に、間違ってインストールしないように注意してください。
- 上記に関連して、デフォルトになっているのが、ディスクを丸々すべてフォーマットして使うようになっていて、これだとパーティション分けておいてもすべて上書きされますので、ここも注意が必要です。
インストールしてみて
とても快適です!
GNOMEを入れましたが、デスクトップとしても随分洗練されています。
debianは、Ubuntuの元になったディストリビューションです。今はUbuntuの方がかなり有名ですが、debianは、安定性の高さや、パッケージ管理のしやすさ、Freeにこだわるポリシーなど、あえて言うまでもなく、かなりよいディストリビューションです。
今時のwifi(Wimax OnlyでもOK!)+ USB環境でも、さっくりとインストールできるので、試してみてはいかがでしょうか?
よいdebian生活を!
Written with StackEdit.